カンフー・ヨガ（感想）

カンフー・ヨガ

• 監督・脚本・製作：スタンリー・トン
• 出演：ジャッキー・チェン、アーリフ・リー、レイ（EXO）、ソーヌー・スード、ディシャ・パタニ
• ストーリー：古代、天竺（インド）と唐（中国）の間に起きた争乱の末、伝説の秘宝が消えた。時は現代。考古学者ジャッキは秘宝を探すため、同じく考古学者にしてヨガの達人であるインド人美女・アスミタらとともに旅に出る。まずは秘宝へと導く”シヴァの目”を探さねばらならない。手掛かりはたった1枚の古い地図。しかし、謎の一味が秘宝を奪おうと迫る。そして、長い歴史のヴェールにつつまれた伝説が、人類の前に再びその姿を現そうとしているのだった・・・。（公式サイトより）
• 色々公式サイトを見てください。

おすすめポイントのまとめ

• 圧倒的に少ないヨガ比率！（知ってた！）
• ツッコミ不在！小ボケの応酬！（友達と見に行くことをおすすめ）
• やっぱりすごいジャッキーのアクション！
• 待ってました！ラストのボリウッドダンス！
• 中印関係の複雑さもほんの一握り。。

感想（ネタバレあります）

※ジャッキーの映画もボリウッド（？）映画もちゃんと見たのは今作が初めてだったので、初心者目線です。

ごらんの通り、今までジャッキーにもボリウッドにもすごく関心があるわけでなかったのですが、すっごいインパクトのあるタイトルと、やばそうなチラシに出会って、むっちゃ見に行きたくなったんですよね。そんでこの予告編見て決めました。

 ←実際はこれよりだいぶ頭おかしいシーンがあった。

←チラシ、見た方はわかると思うんですけど、こんな盛沢山なのに、映ってるの全部本編に出てくるんですよね…。

結局12/24に女だけで見に行ったんですがあまりに強烈なエクスペリエンスだったので書き残しておくことにしました。ジャッキー初心者でも全然楽しめる映画でした。

ヨガ比率むっちゃ少ない

何となく察してはいたんですけど、基本的に戦うのはジャッキーのカンフーでヨガは

補助的な要素みたいな感じになっちゃってて、

しかも、出てくるのが「ヨガやってて体が柔らかいから縄抜けもできる！」とか「ヨガの呼吸法なら息なんてずっと止められる！（海ざばーん）」とか「そう、iPhoneならね。」ぐらいの万能感で、ヨ、ヨガってすげーとなること請け合い。

不自然なペースでヨガが挟み込まれてくるので、ちょっとしたヨガ芸のように待ち構えてしまっている自分が途中から席に座ってました（途中からほとんど見る影もなくなってしまいましたが）

小ボケの量がはんぱない

ジャッキーの映画っていつもこうなの？

序盤、雪国でジャッキー一行が団らんしてると突然脈絡もなく狼の一団にかこまれてしまった！→ジャッキーとジョーンズ（ジャッキーの甥のトレジャーハンター）が準備運動といきますか！な感じで前に出る→戦の前にカンフーの技覚えてるか？と狼そっちのけでジャッキーとジョーンズがカンフーの練習を始める（その間ずっと狼が吠えながら近づいている）→そろそろ危ない！カンフー技で撃退か？！→暇なので雪だるまと雪玉作っていたEXOのレイ君たちが雪玉を投げつけると、狼は山へ帰っていきました。その後ジャッキーも加わり、楽しい雪合戦が始まりましたとさ・・・。

ええっ・・・。

序盤から洗礼を浴びました。そのあともEXOレイくんがハイエナに立ち向かうシーンでは「大丈夫！全部メスだ！」みたいな何が大丈夫なのかよくわからないセリフがあったり、ラストの格闘シーンでは、直前に手に入れた人類の知恵が記された板を（人類の知恵こそお金より大切な宝！みたいなセリフの後で）おもむろに使って敵を殴り倒すという常識が覆されるシーンがあったり、ツッコミが全く追いつかない状態。というか作中でツッコまれることがないので、独りツッコミ状態。

なので誰かと行くと「あそこ頭おかしかったよね！」と共有できてすっきり盛り上がれたりしたので、同伴お勧めします。それかネットの感想調べてそうそうここやばかったよね～と回顧するのもおすすめです。他にあなたのカンフーヨガやばいシーンがあれば教えてください。

あと、有名なライオン同乗シーンとか、インド曲芸コーナーとか、突然現れる仏像とか、なんか浮いてるジジイとかツッコミ対象ではないけどただただわけのわからないシーンは書ききれないほどたくさん出てくるので、頭空っぽにして見ると、いい感じに偏差値が下がっていってすごいよかったです。心の底からバカになれます。色々やばいシーンあったのに忘れちゃったよ。

やっぱジャッキーすげー！

そんなことは言いつつ、ジャッキーのアクションはえ？ほんとに御年６０オーバー？と疑いたくなるキレキレときにのほほんアクションでむっちゃ興奮しました。今作アクション総指揮も務めているとのことで（体の柔らかさを生かした攻撃が多かったのはヨガを意識してかしら？）カンフーはもちろん女子同士の協力プレイとかいろいろなパターンのアクションがあって満足でした。

ただ、最初にヒロインのアスミタと会ってご飯を食べてるときに突然おもむろにカンフーの練習をしだしてアピールするジャッキーはむちゃくちゃ面白かったです。

最後はやっぱりボリウッドダンス！

インド合作だし・・・最後はきっとジャッキーが踊るんだよね？と胸は躍らせていたんですけど、まさか、唐突にダンジョンに大量のダンサーが自然な形で現れて陣形を組みだすとは思わず・・・そこまで敵とも分かり合ったわけでもなく、そのままイントロが流れ出して、あくまで自然な流れでジャッキーが踊りだし、敵味方関係なくみんなでダンスだー！の展開！偏差値が下がりまくる！！

このダンスやっぱむっちゃよかったんですけど、個人的には敵のランドルがおすすめ。本編では見せなかったようなスマイルで踊りまくられてました。あら、イケメンじゃないの…。

ちなみにこのダンスの後、エンドロールが流れるんですが、最後の２分くらい、突然無音になります。最初機械故障？と思ったんですけど、ツイッターとか見てるとそうじゃないっぽい・・・最後までやばさ感じる瞬間でした。

中印合作映画

ここまで偏差値下がる話しかしてなかったんですが、実は作中には「インドは中国の一帯一路を支持します」みたいな発言がありまして。

突然の政治発言にむっちゃ笑ってしまったんですが、よくよく調べると、実際は逆で全然支持してないみたいだったり（焦点：インドが中国「一帯一路」に肘鉄砲、中印の亀裂を露呈 | ロイター）、お互い合作するにしても色々なところに許可を取ったりしなきゃみたいで、複雑な関係なようです。そりゃ近い国だし、人口多い発展国で微妙な関係性なんでしょうか。（このあたりの話はパンフにちょっと載ってました）中印関係って名前は聞くけれどもよく考えたらそこまで深く知らなかったです…。

撮影自体も中国インドはもちろん、アイスランドやドバイなど色々な国で行われていて、撮影現場での言語も英語に中国語と何か国語も飛び交う状況だったとのこと。そんな中で現場をまとめ、中印関係もまとめちゃうジャッキーってすごい・・・と月並みに思ったりしました（裏にはいろいろあるのかもしれませんが・・・）

お正月に見るには最高な面白映画でした！